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2010年05月

熊田千佳慕展へ

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先日伊丹市立美術館へ行ってきました。
熊田千佳慕(くまだちかぼ)展を見るためです。
友人に誘われたのですが、当人が

「えっと、くまだ…くまだ、なんとかって人やねんけど、いかへん?」
などという具合でして、私自身も「くまだ」といわれれば
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この人ぐらいしか思い浮かばない程
熊田千佳慕について無知だったのですが果敢に挑んでまいりました。

…良かった。本当に良かった。感じたことが多すぎて、きちんと表現出来ない。

絵の技巧が凄いのは見た瞬間「はー、すごーい」と伝わってきたのですがその後、
順路を進むにつれじわじわと。
彼の、描く物に対する愛に、おぼれそうになって。

途中、彼の書いた言葉なども展示されており
それを読んでうっかり泣きそうになりハッ、と思って友人を見ると
彼女は静かに涙をこぼしておりました。

私はとても優しいので「なぁ?泣いてんちゃん?なんで泣いてんの?」と、
自分の、緩んだ涙腺をぎゅっと結び直してにやにやと語りかけました。
「泣いてへんわ!」と彼女。でもほっぺ、ぬれてますよ(ニヤ)

さて熊田千佳慕氏は昨年98歳でお亡くなりになられました。
最後の最後まで、絵を、描いていたそうです。

***

彼が5年の歳月をかけて完成させたという
「みつばちマーヤの冒険」を買って帰りました。その時85歳。
あとがきに、この一節がありました。

「最も豊かな人生とは 遠い昔に過ぎ去った 少年少女の楽しい夢を
追いつづけることだと思います。」

人生はまだまだ、始まったばかりなんだ。そんな風に思いました。

ビフォーアフターごっこ

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千葉に嫁いだ友人がGWを利用して帰阪することになったので
共通の友人5人でごはんを食べに行くことになりました。
このメンバーで会うのはレアな上随分久しぶり。
うっかり「何かサプライズ的なことをしたい」と
思い付いてしまったらもう止まりません。

気がつくと私はなんばウォークでギャル仕様のウィッグと
エリカ様も真っ青な「どデカイ」グラサンを購入。
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投資金額6000円。ほんと、こういうアホらしいことには
いくらでも散財してしまう自分が残念だけどちょっと好き。。

さてそれから、人の少ないスイスホテル5Fのトイレに駆け込み
早速ビフォーアフター開始。
普段はいかにもおにぎり片手に放浪してそうな私が
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こうなりました。
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もったいぶって20分程遅れて現場に到着。
(ちなみに変装には全く抵抗はなかったものの
 この格好でこの暖簾をくぐるのには 勇気が要りました。)
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「姿勢は重要!」と、
モデルさながら普段の猫背を背中がつるくらいのばし
アゴの角度を30度ほど上げ、斜に構えええいっと暖簾をくぐると
入口近くのテーブルに一行を発見。

一瞬、彼女らは私に視線を向けましたが
すぐ網で焼かれている肉に戻っていきました。

(よっしゃ!バレてへん)

ほんとはそのまま一人の常連客を装って
カウンターに座りたかったのですが後に合流することを考えれば
網とコンロを用意するお店側としてこんなに迷惑なおふざけはないわけで。

私はしゃなりしゃなりと彼女らに近づきすると
「え?あれ…?もしかしてタケさん???」
大内順子(笑)?」

とびっくらしたうえに大受けしてくれたので
私は自己満足で胸がいっぱいになりました。
そうして「ああ、なんか疲れたわぁ」とウィッグとグラサンを脱いだら
いつものキノコにビフォー。
んでもってハラミをたらふく食べました。

そういえば向かい側のテーブルに座っていたおじさんが
不思議そうに私の行為を凝視していました。

******

さてこのお話には続きがあって家に帰った後。
「もういっちょ誰か騙したい…」という欲求がむくむく。

そうして今度はイブニング的ドレスをまとい
アクセサリーも普段と違う物を付け
行きつけの近所のSというバーへ向かいました。
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普段、戸をあけたら「あ、たけちゃん、ここ座る?」
なんていうマスターが私を見て「あ…、よかったらこちらにどうぞ」と
随分丁寧な対応。全く気付いておりません。

可笑しさでむずむずする口元を固く結び
言葉少な目に飲み物を注文しお店の内装を見回してみたり
壁を触ってみたりコースターを見つめてみたり
「初めて来ました」アピールも欠かしません。

マスターは非常に距離感を大切にする人なのでまずは観察、
というか「この人はあまり喋りかけられたく無い人なんだろうな」
みたいなことを予測して話しかけてこないのでますます好都合。

結局2杯(約20分くらい)でバレてしまいましたが。

「やっぱりもしかして、たけちゃん??」と。
なんか似てる、とは思ってたらしいです。
決めてはタバコの銘柄と注文した飲み物。
そこまで計算できなかったのがくやしくてたまりません。

でもやはり「あほか」と笑ってくれたので満足でした。
次はどんなドッキリをしかけようと目論み中。

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